みなさん、こんにちは。
ダメダメ心理師日本代表のcolonです。

さて、第2回公認心理師試験まで残すところあと2ヶ月。
今年、受験予定のみなさん、勉強進んでいますか?

私は相変わらず、ニッチなクイズを性懲りもなく作って(笑)、いつか降ってわいてくるであろう上位資格の試験に備えています。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

ところで、試験勉強をしていると、ときどき砂を噛むような感じで、つまらなくなることがないでしょうか?

私はつまらなくて、勉強しながら眠りそうになったこと、多々でござるよ…。

テキストに書かれていることって、どれも必要なことです。
でも、文字だけの勉強ではどうも実感が薄く、無味乾燥になってしまいがちなんですよね…。

例えば、今年の試験でもある程度、心理検査の問題が出ると思います。

私のように病院臨床に携わっていて、日々、患者さん相手に心理検査をしたり、レポートを書いたりしている人間にとっては、試験勉強を通して間違った知識を叩き直すこともできるので(笑)、頭に入ってきやすいです。

しかし、あまり心理検査に関わっていない人、ましてや学生さんで、そもそも患者さんやクライアントに接する機会がない、という人にとっては、大事な心理検査の勉強でもただの暗記になってしまいがちだと思われます。

そこで、便利なのが映画です。

私が日々、とりつかれたように(笑)オススメしている『標準精神医学 第7版』医学書院でも、精神医学に関係するいろいろな映画を紹介しています。

映画で勉強すると、実際の患者さんがどういう感じなのか、症状の経過がどのようなものかいきいきと感じ取ることができます。

なので、教科書にある知識のつながりが、わかりやすくなります。

教科書とにらめっこする勉強に飽きてしまった方には、映画での勉強がオススメだったりします。

ということで、今日は『標準精神医学 第7版』(医学書院)にものっていなかった、臨床の勉強に役立つ映画を1本オススメするでござる。

(その他の映画は『標準精神医学 第7版』医学書院を実際に手に取って確認してくださいね~)

隠れた名作 『GIA -裸のスーパーモデル-』

この映画は元々、アメリカのTVで放映された番組のようです。

GIAというタイトルは、1980年代に実在したのモデルさんの名前からきています。

本名はGia Carangi。
今で言う、スーパーモデルです。
映画ではこのGiaの生涯を描いています。

しかし、この映画はきれいな女の子の成功物語ではありません。

Giaというスーパーモデルを通して、境界性パーソナリティ障害と思われる精神的問題、薬物依存、そしてAIDSに至る過程を描いているのです。

主演はAngelina Jolie。

彼女は『17歳のカルテ』という映画でも境界性パーソナリティのキャラクターを演じています。

しかし、個人的には演技や取り扱われる問題の幅広さ、何より実在の人物を描いている、という点で『GIA -裸のスーパーモデル-』の方が、より勉強になると思っています。

あらすじ

Giaは普通の家庭に生まれた、きれいな女の子です。
しかし、子どもの頃、両親が離婚し、母親はGiaを置いて家を出ていってしまいます。

その後、Giaは父親が営むレストランで働いていましたが、ある日、スカウトされモデルになることを目差してニューヨークに行きます。
そして、あるモデルエージェントに拾われて、瞬く間にトップモデルになります。
さらに、次々と有名ブランドの広告や有名雑誌の表紙に起用され、一世を風靡するのです。

ところが、そうした華やかな成功とは裏腹に、Giaは常に孤独から逃れられません。
大切な人が彼女の元を離れていき、その度Giaは耐え難い苦痛にさいなまれます。

そのうち、Giaは薬物に手を出すようになるのです。

そして、薬を使ううち、転げ落ちるように破滅の道を辿り、わずか26歳という若さで一生を終えるのです。

なにがすごいって

こう書くと、よくある悲劇のように思われます。

しかし、この映画は、Angelina Jolie演じるGiaの心の移り変わりと、彼女を取り巻く人間関係が描き出す境界性パーソナリティー障害の在り様が、すごいのです。

映画にはGiaの母親やファッション業界の関係者のモノローグのシーンがありますが、このモノローグを通して、Giaが周りの人に何を求めていたのか、何が得られなかったのかがよくわかります。

Giaはいくつか手記も残しています。
映画の中でその一部が語られますが、そこから彼女の世界の感じ方、自分についての考え方もよくわかります。

さらに、薬物依存、AIDSといった深刻な問題も非常にリアリティをもって描かれています。

薬物依存に至る過程、それによって人間関係が壊れる様子、さらに薬物依存の治療プログラムなどが描かれます。

個人的には、薬物依存のグループ治療の場面で、非常に考えさせられるところがありました。
(この辺は実際映画を見てみてください)

薬物依存になったが故に、女性が巻き込まれやすい性的被害も取り上げられており、薬物依存の残酷さを余すところなく描いています。

最後のAIDS治療の下りでは、病気に対する偏見や症状による身体変化なども見て取れます。

とにかく、心理臨床や精神科臨床を勉強する上で、どの場面も見所であり、2時間超という長い作品にも関わらず全くあきることがありません。

どこで見られる?

この作品はDVDにもなっており、レンタル店で置いているところがあります。中古のDVDも比較的安く売っており、DVDを買うものいいでしょう。
(私はDVDを持っています)

また、今ならAmazon Primeに登録すると、Prime特典で見ることができます。

実は、私は先日Amazon Primeで見られるのに気づき、久々にこの作品を思い出しました。
Amazon Primeではタイトルが『GIA -悲劇のスーパーモデル-』に変更されていました。
また、内容もDVDであった場面が何カ所かカットされているのに気づきました。

際どい性的描写があるので、その辺がカットされてしまったんでしょう。
同性愛描写の場面もあるので、苦手な方は注意された方がいいと思います。

ただ、個人的にはこうした際どい性的描写があるからこそ、最後のGiaや母親の語りや孤独の意味がよく理解できるのではないかと思っています。

(Giaは非常にセクシャルな魅力にあふれた女性ですが、映画を見るとGiaにとってその魅力が非常に空虚な意味しか持っていなかったのではないかと思わされます。また、境界性パーソナリティ障害の人にときどき見られる過剰な性的接触の意味も、もしかしたらGiaと同じなのかもしれません…)

ということで、1回見ると、心理学的、精神医学的観点から、たくさん話したくなることうけ合いです。

最後に。

今でもGia Carangiで検索すると、モデル時代の彼女の写真をたくさん見ることができます。
中には映画の1場面で撮ったと思われる雑誌の写真もあります。
本当の彼女の写真を見ると、その存在がより現実感をもって迫ってきて、短く過酷な彼女の一生についてさらに考えさせられるのです。

という、またくだらないお話ですた~。
あはは~(*´▽`*)